【DQMSL小説】第七話 答え
–ラーハルト株式会社 社長室
そこには1本の電話がラーハルトのもとに入っていた。電話の主はなんと・・オムメル株式会社社長のオムド・レクス。
商売敵からのまさかの電話である。普段敵対している会社の社長ということもあり、ラーハルトは思わず飽きれた表情をうかべてしまった。
飽きれるラーハルト。しかし、社長という立場上表向きだけでも対応しなければならない。ラーハルトはしぶしぶと話を聞くことにした。
「オムド・レクス・・一体何の用だ・・?」
威圧感のある声が社長室に響く。陸戦騎の異名を持つラーハルトの一言は、まさに陸戦騎の名にふさわしいと言えよう。
オムド・レクスが答える。
「ラーハルト・・我々は商売敵で明らかに敵対している。しかし、最近はこの世界に異変が起きている、敵対している場合ではないのだ。」
話を続けるオムド・レクス
「WORLD・・貴様はこの名を知っているか。」
威圧感たっぷりの声で語りかけるオムド・レクス。
30秒程無言になるラーハルト。その表情は険しいものであった。
「答えろ・・・!ラーハルトッッッッ!!!」
威圧たっぷりの表情のオムド・レクス。この威圧は魔神ダークドレアムの凄まじいオーラに匹敵するような威圧である。
電話越しではあるが、オムド・レクスの表情を読み取ったかのようにラーハルトは答えた。
「あぁ、噂に聞いたことある。伝説の犬だろう。」
ラーハルトは犬ということしか知らなかったのだが、帳尻を合わせるために伝説の犬ということにした。
「そうだ・・・。伝説の犬だ。その犬に我が社の管理する熊の80%が駆逐されたのだ。」
!!
びっくりするラーハルト。確かにこの世界から害獣である熊が消えてくれれば平和になるかもしれない。しかし、株式会社ラーハルトは熊や亀を駆除することで利益を得ている会社でもある。
最近は熊を見かけることが減り、売上が落ちていたのだがそういう理由だったのだ。
「なんと!!だから熊を見かけないのか・・!」
オムド・レクスは話し続けた。
「そこでだラーハルトよ。ここは一時休戦して手を組まないか。お前らの持つ不屈の闘志を解く技術はWORLDにも有効なのだ。」
「そして、我が社の技術も結集すれば必ずやWORLDを討伐することができるだろう。その未来を想像してみろ・・・増収!増益!のオンパレードだ!!」
オムド・レクスは高らかに声を上げた。
ラーハルト株式会社としても仕事がなくなっては困るのだ。最近ではどくやずきんやヘビーマジンガが自宅待機になることもあり、減収減益であった。
黙り込むラーハルト・・しかし数十秒後に答えを出した。
「いいだろう!一時休戦だ。やろうじゃないか WORLD討伐を!」
こうしてオムメル株式会社とラーハルト株式会社が業務提携し、WORLDを討伐することが決定した。
【次回予告】
手を組んだオムメル株式会社とラーハルト株式会社・・しかしWORLDはとんでもない武器を隠し持っていた。オムド・レクスに危機が迫る!?
続くかは不明。