【DQMSL小説】第六話 WORLD
バウウウウウウウウウウウ!!
大量発生した熊がラッシュブロウを打ち込みながら、みるみるうちに倒れていく。
一体、この世界に何が起きたのだろうか。そこには1匹のデ〇モンみたいなモンスターが立っていた。
彼の名は・・・WORLD。
彼は生まれ持った才能で、熊のラッシュブロウを跳ね返してしまうのだ。あれだけ大量発生していた熊もみるみるうちに減っていき、全盛期の3分の1程になってしまった。
バウウウウウウウウウウウウ!!突然変異型の熊がWORLDに聖魔斬で襲い掛かる。
ズブシュ!!!斬られた音が響いた。
しかしWORLDは苦しそうながらも耐えていた。そう、彼は熊と同じ不屈の闘志を持つ選ばれしモンスターなのだ。
すかさず踊りだすWORLD。熊はみるみるうちにくじけてしまった。
「我はWORLD。この世界の王にして、世界そのものなり」
–オムメル株式会社
「大変です!我が社で管理していた熊の80%が倒されてしまいました!」
普段表情を一切変えないメルトアが、焦った口調でオムド・レクスに報告している。
「なん・・だと・・あの熊たちは精鋭揃いだぞ・・?いったい何が起きているのだ!?」
普段冷静なオムド・レクスもこの異常事態で焦っている。熊のラッシュブロウはオムメル株式会社の売上の1つ。それが今崩されようとしているのだ。
「犯人は・・・犯人は誰なのだ!?」
焦った口調でオムド・レクスが聞く。
「WORLDと名乗っている変な犬です!」
メルトアが声を荒げる。
「WORLDだと!?あの伝説の犬がこの世界に君臨したというのか・・。祖父が残した文献でみたことがある・・。」
文献の内容はこうだ。
WORLDは世界の天秤を司る者なり。魔のチカラを持つ者、?の称号を持つ者、両者がこの世を支配し始めた時、WORLDは君臨する。そしてそのチカラは無に帰される。
そう、文献からもわかる通り熊や亀を使って暴れすぎたのである。熊も亀も?の称号を持つ者だからだ。
「やりすぎたか・・・」
焦るオムド・レクス、必死にWORLD対策を考えるとそこに一つの会社が思い浮かんだ。
ラーハルト株式会社。
オムメル株式会社の商売敵である。
「WORLDによってラーハルト株式会社も困っているかもしれない。一度手を組む価値はありそうだ。」
苦肉の策であることは間違いないだろう。しかしオムメル株式会社にはそれしか道がないのだ。
こうして、オムド・レクスはラーハルト株式会社に連絡を取ることにした。
–ラーハルト株式会社
「ラーハルト社長。お電話です。ウィーン」
ヘビーマジンガがラーハルトに声をかける。
熊が一気に数を減らし、暇にしていたラーハルトの下に一本の電話がかかってきたのだ。
「オムメル株式会社のオムド・レクスだ。貴様らに話がある・・。」
思わず表情が固まるラーハルト・・・!
【次回予告】
商売敵のオムメル株式会社に対しラーハルトが出した答えは、意外な内容だった!?
続くかは不明。